INTERVIEW

先輩社員インタビュー

「三方よし」を貫いた先に見えた“光”。

入社24年目 東京支店第二事業所 所長

※役職・社歴は、取材当時のものです。

矢寺 秀介SHUSUKE YATERA

7社から内定をもらった上で、TDCを選んだ理由。
自分からテニスを取ったら、きっと何も残らない。そう言っても決して過言ではないほど、中学から大学までテニスにすべてを注ぎ込んできました。
部活を引退後、「次は何に夢中になればいいんだろう」と悩んだ結果、就職先として選択したのがTDC。7社から内定をいただいた中で、海外で活躍できるチャンスがあることや、ビジネスを自分の手で作ることができるスケールの大きさに魅力を感じたのが決め手でした。

実際に入社してみると、1年目から早速ビッグビジネスに関わるチャンスが。最初に配属された松山営業所で担当したのは、宇和島名物「じゃこ天」をはじめとする練り物製品のメーカー様でした。僕が思い付いたのは、「国産よりも安価で、かつ鮮度・品質の高い原料が提案できればきっと売れるはず」というアイディア。そこで「中国の福建省の一部でもじゃこ天の原料の『ホタルジャコ』が獲れるらしい」という情報を頼りに、現地へ飛びました。
矢寺 秀介
ホタルジャコ年間輸入量の2/3を買い付けた男。
福建省の漁港に到着してからは、とにかく何もかもが手探り状態の日々。
現地で水揚げされるホタルジャコを視察し、鮮度の良さはわかったものの、問題は鮮度を保った状態でじゃこ天用原料に加工できる現地の工場探し。中国にいるTDCの駐在員と一緒に漁港周辺の工場を回っては、こちらの提示した条件で取引が可能かどうか交渉して周りました。結果、なんとか調達先を確保することに成功。帰国後、じゃこ天メーカー各社に提案したところ、どんどん受注が決まり、年間ホタルジャコ輸入量の約2/3に僕が関わるほどにまでビジネスを成長させることができました。

それから数年後、僕にとって人生のターニングポイントとなる出来事が訪れたのです。
矢寺 秀介
ついに見つけた、次の目標。
「タイに行ってみないか?」
現地にあるすり身工場への研修の打診をいただいた時は、本当に嬉しかったですね。声をかけてくださったのは、TDCの中核部門のひとつである「すり身グループ」で原材料の買い付けを一手に担う「すり身課長」の秋山さん。現在はTDCの常務として経営に携わっている方です。
駐在先では、約1年半の間工場ですり身の加工を学びながら、秋山さんに同行してタイやインドへ買い付けに行きました。売り先が決まっていない中で、どんなニーズがあるのか、何をいくらでどれだけ作れるのかを踏まえ、一度で億単位の買い付けを決断する姿を直近で見ながら「これぞ商社の仕事だ!」と痺れたのを今でも覚えています。

「自ら原材料を探して買い付けて売る」という商社の仕事の面白さを知った僕に、テニス以外の新たな目標が生まれました。
秋山さんのようなすり身課長になりたい。そして、かつて業界No.1だったすり身の取り扱い額シェアを奪還したい。
この2つの目標を達成するための道のりが、ここから始まりました。
矢寺 秀介
出会いも成功も失敗も、すべてが目標達成への道につながっていた。
タイから帰国後は、東京、新潟、松山、下関…と、異動先で練り物メーカー様を中心に多くの出会いや経験を得ることができました。この時に役立ったのは、何と言っても研修を通じて海外の仕入れ先側の思いや立場を知った上で商談ができたこと。
僕は今まで、「三方よし」という信条をずっと貫いてきました。商社とメーカーだけでなく、原料を作っている仕入れ先にもちゃんと我々と取引をするメリットを感じてもらいたい。だからこそ、継続性の高い商売が続けられるように、信頼関係を大切にしてきたんです。ちなみに、20代の頃研修に行った現地の工場とは、今も取引が続いているんですよ。

こうしてお客様・生産者双方と良い関係性を築きながら、41歳の時についにすり身課長に就任しました。しかし、いざ自分自身が買い付けを一任される立場になると、とてつもないプレッシャーに押し潰されそうになったり、眠れない夜を過ごすことも…。一度、数億円もの損失を出してしまったこともあります。

それでもこの仕事を続けてこられたのは、「シェアNo.1奪還」という2つ目の目標があったから。どんなすり身を作ればシェアを取れるか戦略を立て、全国に65ある営業所の各担当者に営業方針を浸透させ、みんなが同じ方向を向いて目標を達成できるよう、ひたすら奔走し続けました。
その結果、すり身課長就任から4年後、国内・海外共にすり身のシェアNo.1を奪還することができたのです。
矢寺 秀介
「ノー」は言わない。
まずは自分でやってみよう。
すり身課長になって、シェアNo.1を奪還する。その一身で、駆け抜けてきた数十年。掲げてきた目標をやり遂げ、東京支店に異動した今は、自己成長よりも所員の成長が仕事のやりがいですね。
若手・中堅のメンバーが自分で考えた上でやってみたいと思ったことには、基本的に「ノー」とは言いません。たとえ失敗したとしても、「まずは自分でやってみる」ということが大切だということを、僕自身がこれまで体現し続けてきましたから。
所員には、今まで僕が感じてきたような感動を味わってもらえるようなマネジメントをしていきたいと思っています。

もしもみなさんがTDCに入社したら、たとえ間違っていてもいいからどんどん自分でビジネスモデルを考えて、先輩や上司に提案してみてください。僕自身、若いメンバーのアイディアや考え方を聞くと逆に勉強させてもらえたと感じる場面も多々あり、いい刺激になっています。指示を与えられて動くことが好きな人よりも、自分で考えて動くことに楽しみを感じられる人の方が、きっとTDCでのびのびと活躍できると思いますよ。
矢寺 秀介
矢寺 秀介
休日の過ごし方
バイク、ソロキャンプ、ゴルフなど
趣味
東京配属になってから「ダックス125」という小型スポーツバイクに乗るようになりました。コンパクトサイズなので、街乗りとの相性は抜群!時々娘を乗せてツーリングを楽しんでいます。
現在の勤務地周辺のおすすめ
やはり東京なので何でも揃っているところが便利ですね。現在杉並区に住んでいるのですが、とても住みやすい場所だなと感じています。
TDCに入ってよかったこと
億単位のお金が動くようなビジネスを自分で考え、形にするというスケール感の大きさを味わえます。もちろんプレッシャーも大きいですが、ビジネスが成功した時の感慨はひとしおです。